日本語慣用語辞典(日本語版)(全篇完)
?ああ言えばこう言う 他人の意見や見解に対して何かと理屈(屁理屈)を言って従わない類:●右と言えば左。
?合縁渏縁(あいえんきえん) 主に男女の出会いや友人との巡り合いに用い、結婚したり親しくなったりするのもしないのも、全て因縁(いんねん)によるということ類:●縁は異なもの味なもの。●袖振り合うも多生の縁●躓(つまづ)く石も縁の端(はし)。●なにごとも縁
?愛敬付き合い(あいきょうづきあい) 親身でない、通り一遍の付き合い。類:●商売付き合い●義理の顔出し。●愛敬ぼくろ
?挨拶は時の氏神(あいさつはときのうじがみ) ここでの「挨拶」は、仲裁のこと。争いごとの仲裁を買って出てくれる人は、その場にとって氏神さまのように有り難い存在である?仲裁人の取り成しには従うべきである類:●仲裁は時の氏神。
?愛想(あいそ) 1.人に対する応対の仕方好感を持たれる言葉遣い?表情?態度など。例:「愛想がない態度」 2.人を喜ばせるための言葉や振る舞い類:●お世辞。●愛嬌例:「お愛想を言う」 3.相手に抱いている好意や親しみ。例:「愛想が尽きる」 4.特別な心遣いや持て成しなどまた、気を利かして与える金品。例:「何のお愛想もございませんで…」 5.飲食店などの勘萣?勘定書★「あいそづかし」の略で、これを見るとあいそが尽きるの意からという。もと関西の語★(「あいそう」を短く呼んだもの。現代では「あいそ」が一般的であるが、「あいそう」とも愛らしい、親しみのこもった様子の意で、「愛相」が本来の表記という)
?愛想が尽きる(あいそがつきる) それまで持っていた好意や愛情がすっかり失せてしまうこと。類:●愛想も小想(こそ)も尽き果てる●愛想尽(づ)かし。
?開いた口が塞がらない(あいたくちがふさがらない) 呆れ返ってものが言えない類:●話にならない。
?開いた口に餅(あいたくちにもち) 思い掛けない幸運に恵まれること?類:●棚から牡丹餅
?間に立つ(あいだにたつ) 両者の間に入って、仲を取り持つ。仲介する類:●間に入る。
?相槌を打つ(あいづちをうつ) 鍛治が向かい合って槌を打つところから、相手の意向に合わせる人の話に同意する。
?相手の持たする心(あいてのもたするところ) 相手の持っている惢がこちらに影響を及ぼすという意味で?相手の出方次第でこちらの出方を決めようとする類:●相手の出方次第。
?生憎(あいにく) 1.こちらの目論見(もくろみ)と違ったり、目的と合わなかったりで、具合いが悪いこと折り合わないこと。例:「生憎な忝気だな」 用例:滑?浮世風呂-二「此頃はあひにくに商が隙でのや」 2.都合の悪いことに折悪しく。用例:人情?春色梅児譽美-四「夕べはあいにく客人が落合ひなんして」
?相盗人(あいぬすびと) 一緒に計画を立てた盗人同士の意味で、密かに謀り合った仲間類:●同じ穴の狢(むじな)。●臭(くさ)い仲
?愛別離苦(あいべつりく) 仏教用語。八苦の一つ愛する人と別れるときの苦しみ。類:●哀別悲離(あいべつひり)出典:五王経(ごおうきょう)
?曖昧模糊(あいまいもこ) 物事の輪郭がはっきりしないでぼんやりしている様子。あやふや
?相身互い(あいみたがい) 同じ境遇や状況に置かれた人同士が、お互いに同情し合い、また助け合うこと。また、そのような間柄であること例:「女は相身互い」★(「相身互身(あいみたがいみ)」の略)
?会うも不思議会わぬも不思議 元々占いや夢には根拠がないのだから、当たってもそれはむしろ不思議というべきであるということ。類:●会うも夢会わぬも夢●当たるも八卦(はっけ)当たらぬも八卦。
?阿吽の呼吸(あうんのこきゅう) 二人以上が同時に何かをするときの、相互の微妙な調子や気持ちまた、それがぴったり合うこと。絶妙なタイミング
?青息吐息(あおいきといき) 窮地に追い込まれて、苦しみ困った時に吐く溜息。また、それが出るような追い込まれた様子類:●青菜に塩。●蛞蝓(なめくじ)に塩●青菜を湯に浸(つ)けたよう。
?仰いで天に愧じず(あおいでてんにはじず) 自分の心に少しも疾(やま)しいところがない出典:「孟子-尽心上」の「仰不愧於天、俯不圉於人」
?青い鳥(あおいとり) メーテルリンクの童話から、転じて、幸福。幸福は本人の身近にあるということ希望など。
?青男(あおおとこ) 年が若く、未熟な男類:●青二才。
?青き眼(あおきまなこ) 気に入った者や好きな人を迎えるときの、涼しい、気持の良い目付き類:●青眼。
?青臭い(あおくさい) 1.(どちらかというと悪い意味で)青草のような匂いがする生々しい、嫌な匂いがすること。2.未熟である経験が足りなくて幼稚である。類:●小便臭い例:「青くさい議論(文章)」
?青筋を立てる(あおすじをたてる)[=張(は)る] 顔面(こめかみなど)に静脈を浮き出させる。激しく怒ったり、興奮したりしている様子を表す類:●怒髪天を衝(つ)く。●顔面朱を注ぐ●怒りに声も出ず。●腸(はらわた)が煮え返る
?青竹の手摺(あおだけのてすり) 若いのに似合わず、世事に悪い方向に摺れている者。主に女性に用いる類:●擦れ枯らし。★(「青竹」は若い人、「手摺」は、すれている、の意から)
?青田買い(あおたがい) 水稲の米が実る前の青い葉のうちに、饯翁铯螀Х偭郡蛞娫饯筏葡荣Iいすることから転じて、学校の卒業が決まらないうちに、企業などが採用を決めてしまうこと類:●青田刈り。●不見転(みずてん)買い
?青田の先売り(あおたのさきうり) まだ米が実らないうちに収穫量を予想して産米を売ること。転じて、先を見越して物を売ることの喩え
?青海苔貰うた礼に太太神楽を打つ(あおのりもろうたれいにだいだいかぐらをうつ)[=代わりに~] 安価なものを貰って、多額な返礼をすることの喩え。★(「青海苔」は、伊勢の名産で、伊勢参宮の土産物「太々神楽」は、伊勢神宮に奉納する神楽)主客を逆にして、「青海苔やった礼に太々神楽」ともいう。
?青天井(あおてんじょう) 青空を天井に見たてていう言葉限度がないこと。相場などが果てしなく上がる状態にも使う類:●露天。●野天
?青菜に塩(あおなにしお) 青菜に塩をふりかければしおれることから、人が力なくしおれたさまにいう。
?青二才(あおにさい) 年が若く経験に乏しい男を卑(はずか)しめていう類:●青男。●青臭い男★(「青」は未熟の意、「二才」は若者の意の「新背(にいせ)」の変化したものという)
?青柳の眉(あおやぎのまゆ) 女性の眉を青柳の細い葉に見立てた言葉。形の良い女性の眉毛のこと類:●柳眉(りゅうび)。
?煽りを食う(あおりをくう) 相手の態度や威勢に影響されるまた、状況の変化や現象の影響を受ける。類:●巻き添えを食う
?赤い信女(あかいしんにょ) 未亡人の異称。 用例:雑俳?折句式大成「石塔の赤ひ信女がまた孕み」 ★夫に死なれた妻は他家へ嫁がないとして、戒名を受け、夫婦連名で石塔などに戒名を彫りつけ、妻のほうは朱を塗りこめておいたところからいう
?赤い手絡(あかいてがら) 新夫人。新妻★(結婚した女の、結い初めの丸髷(まるまげ)の根元などにかける赤色のきれ地から転じて)
?赤馬(あかうま) 1.赤毛の馬。2.地獄の、赤い馬頭人身の獄卒3.酒。(浄瑠璃社会の隠語)4.月経(花柳界の語)5.(隠語で)火事、または、放火。
?赤烏帽子(あかえぼし) 赤塗りの烏帽子のこと普通は黒塗りであることから、変わったものを好む性質、または、そのような人の喩え。例:「亭主の好きな赤烏帽子」
?足掻きが取れない(あがきがとれない) 動作が自由にならない講じるべき手段、方法、方策がない。類:●二進(にっち)も三進(さっち)も行かない●動きが取れない。●手も足も出ない●暗礁に乗り上げる。
? 赤き心(あかきこころ)[=明き心] 「赤」は、裸、あるがままの意菋嘘偽りのない心。真心(まごころ)類:●赤心(せきしん)。●赤誠●丹心。
?赤子の手を捻る(あかごのてをひねる?ねじる)[=腕を~] 抵抗力のない者や弱い者に暴力を振るうまた、容易くできること。
?赤子を裸にしたよう(あかごをはだかにしたよう) ひ弱で抵抗力がない頼るところがない。
?藜の羹(あかざのあつもの) アカザを実にした汁粗食。
?赤字(あかじ) 赤い色の字不足額を表わす数字を赤色で記入することから、収支決算で支出が収入より多いこと。マイナス欠損。反:●黒字
?証が立つ(あかしがたつ) 無実が証明される。類:●明かりが立つ
?開かずの間(あかずのま)?開けずの間 普段は開けることを許されない部屋。不吉な事があって閉ざされたままになっているような部屋や使用禁止の部屋類:●開かずの門。
?上がったり 商売などがまったく揮(ふる)わないで、どうしようもなくなった様子また、物事が駄目になることにも使う。類:●お手上げ★(動詞「あがる(上)」に完了の助動詞「たり」がついて一語化した語)
?上がったり大明神(あがったりだいみょうじん) 商売などに失敗して、他人から相手にされなくなること。類:●お手上げ★多く、職人などが失職したときに用いる語。
?垢で死んだ者はない(あかでしんだものはいない)[=に食われても死にはせず] どんなに垢だらけになっても死にはしない
?赤螺の壷焼き(あかにしのつぼやき) 「栄螺(さざえ)の壺焼き」と称して赤螺の肉を入れて売ることで、一般に、贋物(にせもの)のこと。
?赤螺屋吝兵衛(あかにしやけちべえ) とても吝(けち)な者のことしっかりと蓋を閉じた赤螺の貝の形が、銭を握って離さない拳の形ににていることから言われた。類:●けちんぼ●しわんぼ。
?垢抜ける 容姿や態度などが洗練されて素人離れすること都会風にすっきりと洗練されること。例:「垢抜けた身なり(振る舞い)」
?飽かぬ仲(あかぬなか) 一緒にいても嫌にならない間柄親密な仲。良い仲
?赤の他人(あかのたにん) まったく縁のない他人。類:●路傍(ろぼう)の人●無縁の人。
?吾が仏尊し(あがほとけとうとし) 自分の尊敬する者だけを尊び、他を軽んじる
?赤松打ち割ったよう(あかまつぶちわったよう)[=走らかしたよう] 体格ががっちりしている。また、気性がさっぱりとしている
?赤目釣る[=吊る](あかめつる) 血走った目を吊り上げるということで。 1.怒って相手を睨み付ける2.顔を赤らめる。赤面する
?垢も身のうち(あかもみのうち) 垢というものは元々身体の一部分だったのだから、無闇に落とすものではない。長湯の人を冷やかして言う
?上がり口が高い(あがりぐちがたかい) 家の中へ入り難い。類:●敷居が高い
?上がりを請ける(あがりをうける) 相場で、安値の時に商品を買っておき、上がった時に売って儲けること。反:●下がりを請ける
?垢を抜く(あかをぬく) 垢を落とす。転じて、汚名や恥辱をすすぐ類:●証を立てる。●垢を脱ぐ
?あかんべい?あかんべえ 指先で下瞼を下方に押さえて瞼の裏の赤い部分を出して見せる。軽蔑や拒否の気歭を表わすしぐさ★(「あかめ(赤目)」から。「あかんべえ」「あかんべ」とも)あかすかべいめあこう。めかこう
?飽きが來る だんだん嫌になる。興味がなくなってくる
?秋風が立つ 男女間の愛情が薄らいできたということ。嫌気が差す類:●秋を吹かす。●熱が冷める
?秋鯖は嫁に食わすな(あきさばはよめにくわすな) ?秋茄子は嫁に食わすな。
?空き店の恵比寿様(あきだなのえびすさま) 相手もいないのに一人で悦に入っている人誰もいない所に一人で居座り、頑張っている人。
?商いは牛の涎(あきないはうしのよだれ) 商売をするのなら、牛の涎が細く長く垂れるように、気長に辛抱しなさいという教訓儲けを急ぎ過ぎるなということ。
?商いは門門(あきないはかどかど) 商売はそれぞれの客を見て、それぞれに応じた品物を売るのが、肝心であるということ
?商いは草の種(あきないはくさのたね) 商売というものは、草の種ほど種類が多いということ。
?秋茄子は嫁に食わすな(あきなすはよめにくわすな?あきなすびは~) 秋茄子は味が良いから嫁には食べさせるなのという意味で、姑の嫁いびりとするのが一般的な通説だが、逆に「秋なすは体を冷やす」、「秋なすは種子が少ないから子種が少なくなる」などという理由で、嫁に食わすなと解釈する説もある★「嫁」は「嫁が君」つまり「鼠(ねずみ)」のこととする説もある。
?秋の鹿は笛に寄る[=心を乱す] 秋季、牝鹿は、鹿笛の音を牡鹿の鳴き声と勘違いして思い煩う転じて、自ら危険な状態に身を投じること。類:●笛に寄る秋の鹿は儚い契りに命を失う
?秋の夜と男の心は七度変わる(あきのよとおとこのこころはななたびかわる) 男の愛情は変わり易い。類:●男心と秋の空
?明き盲(あきめくら) 1.一見見えているようで、実は見えない目。また、その人2.文字を読めない人。學のない人文盲(もんもう)。3.見えていても物の存在や本質に気付かない人転じて、ぼんやり者。
?空き家で声嗄らす(あきやでこえからす)[=棒を振る] 無駄骨を折る労しても功がない。★(人の住んでいない家で、案内を求めても返事がないというところから)
?呆れが礼に来る(あきれがれいにくる)[=お礼] 呆れ返って、その上お釣りがくる酷く呆れる。
?アキレス腱(あきれすけん) 強力な者が持っている一か所の弱点ギリシア神話の英雄アキレウスに由来する名。
?呆れもしない(あきれもしない)[=せぬ] 酷く呆れて言いようもない
?悪因悪果(あくいんあっか) 悪いことをすれば、必ず悪い結果が出るということ。類:●悪の報いは針の先●猪(しし)食った報い。
?灰汁が抜ける(あくがぬける) 洗練されて厭味がなくなるさっぱりとしている。類:●垢抜けがする●渋皮が剥(む)ける。
?悪逆無道(あくぎゃくむどう?あくぎゃくぶどう) 悪逆で道理に外れたこと悪逆を強めていう言葉。類:●悪業非道
?悪妻は百年の不作(あくさいはひゃくねんのふさく)[=六十年の~] 性質の悪い妻は夫、子供だけではなく、子々孫々まで影響を及ぼす恐れがある。妻選びは慎重にせよという喩え類:●悪婦破家。
?悪事千里を走る(あくじせんりをはしる) 悪い行いはすぐ世間に知れわたる
?悪事身にとまる[=返る] 自分で犯した悪事は自分に戻って来る。 類:●天に唾(つばき)す
?悪戦苦闘(あくせんくとう) 1.強敵相手に、非常に苦しい戦いをすること。 2.困難な状況になり、それを乗り切るために大変な努力をすること例:「悪戦苦闘の末、契約を取り付けた」
?悪銭身に付かず(あくせんみにつかず) 不正に得た金銭は、無駄なことに使われがちなので、すぐになくなってしまう。類:●Ill gotten, ill [soon] spent.
?悪態を吐く(あくたいをつく) 悪口を言う類:●憎まれ口を叩く。
?悪天候を売る(あくてんこうをうる) 主に米相場で、天候が悪いと豊作が危ぶまれるため、買い注文が殺到する、その機会を狙って売りまくることをいう反:●悪天候を買う。
?あくどい 1.色や味、やり方などが諄くて嫌な感じである類:●諄(くど)い。●どぎつい 2.やり方が度を越していて質(たち)が悪い。悪辣(あくらつ)である例:「あくどいやり口」。★「あく」は灰汁(あく)の意、「どい」は接尾語あくが強い、の意。
?握髪吐哺(あくはつとほ) 為政者の、賢者を求める気持ちが強いこと賢者の到来の折、待たせることなく直ぐ会うこと。類:●吐哺握髪●握髪。
?悪は延べよ(あくはのべよ) 悪いと思うことは、すぐ止(や)めないにしても、一応延期しなさいそうすれば事情がやがて変化して、やらなくても済むようになる。 反:●善は急げ
?欠伸を噛み殺す(あくびをかみころす) あくびが出そうなき、無理に押さえる。類:●欠伸を押さえる
?胡座を掻く(あぐらをかく) その立場や状態にあって良い気になっている。図々しく構える類:●居座る。
?明くる今日(あくるきょう) その日の次の日である今日明くる日に当たる今日。
?揚げ足取り(あげあしとり) 相手の言い間違いや言葉尻を捕らえ、詰(なじ)ったり責めたりすることまた、その人。
?揚げ足を打つ(あげあしをうつ) 一方の足を他方の足の上に乗せて、腰掛けたり、胡座をかくくつろいだしぐさ。
?揚げ足を取る(あげあしをとる) 相手の言い間違いや言葉尻を捕らえ、詰(なじ)ったり責めたりすること類:●言葉尻を捕らえる。
?揚げ煙管(あげぎせる) キセルの雁首を上に向けて持つこと得意になって、ゆったりと構える様子。類:●脂(やに)さがり
?挙句の果て(あげくのはて) 最後の最後。類:●とどのつまり●終局。★(挙句は「揚げ句」とも書き?連歌や俳句の終わりの二句をいい、「果て」も、同じく終わりを意味するところから)
?上げ丅げを取る(あげさげをとる) 相手に巧く調子を合わせて始末する
?上げ膳(あげぜん) 自分からは何もしないで、居たまま、喰膳を供されること。★(元来、膳を下げることをいったものと考えられるが、「上げ膳据え膳」と重ねたことから「据え膳」と同義に用いられるようになったものか)
?明智が天下(あけちがてんか) 短い期間だけ権力や地位を得る転じて、期間や時間が短いこと。類:●三日天下 ★(天正10年6月、明智光秀が主君織田信長を殺し、天下に覇をとなえたが、わずか十余日間で羽柴秀吉に滅ぼされた故事から)
?上げつ下ろしつ 煽(おだ)てたり扱(こ)き下ろしたりする。主に、人を説得しようとしているときなどに鼡いる 類:●上げたり下げたり。●誉めたり貶したり●脅したりすかすしたり。
?揚げ壺を食う(あげつぼをくう) 騙(だま)される詐欺に遭(あ)う。★(揚げ壺=賽(さい)を使う丁半賭博で、壺の開閉に使う不正手段)
?開けて悔しき玉手箱(あげてくやしきたまてばこ)[=浦島の子] 期待外れの結果になって失望する
?明けても暮れても(あけてもくれても) 毎日毎日。明け暮れ
?朱に染む(あけにそむ) 赤く染める。辺りを血で染める血塗れ。類:●朱になる
?朱の涙(あけのなみだ) 血の涙。涙が出尽くすと血が出ると言われるところから出た言葉で?酷く悲しんで泣く様子をいう★主に?女性の涙の形容に使う。
?明けの春 年の初めを祝っていう今朝の春。類:●今朝の春●新春。
?朱を奪う紫(あけをうばうむらさき) 間色である紫色が正色である朱色にとってかわる悪に侵されて、正が失われることのたとえ。
?顎が落ちる(あごがおちる) 1.非常に味が良いおとがいが落ちる。2.大笑いすること類:●頬っぺたが落ちる。
?顎が外れる(あごがはずれる) 大いに笑う
?顎が干上がる(あごがひあがる) 生計を立てる手段を失って食えなくなる。生活に困る類:●口が干上がる。●飯が食えなくなる●暮らしが立たなくなる。
?顎から先に生まれる(あごからさきにうまれる) おしゃべりな人や口ばかり達者な人をあざけっていう類:●あごたから先に生まれる。●口から先に生まれる●顎高い。
?阿漕が浦に引く網(あこぎがうらにひくあみ) 隠し事も度重なると人に知られるようになる
?顎で使う(あごでつかう)[=の先で使う] 高慢な態度で人を使う。類:●おとがいで人を使う
?顎で蠅を縋う(あごではえをおう) 手で蠅を追うこともできないほど力の衰えた状態。★特に、腎虚(じんきょ)で精力消耗した者にいう參考:腎虚 漢方の病名で、腎水(精液)が涸渇し、身体が衰弱すること。
?顎を出す(あごをだす) 疲れのため、腰が引け顎が出る格好になる疲れ切った様子。類:●疲労困憊(ひろうこんぱい)
?顎を撫でる(あごをなでる) 得意な様子を表わすしぐさ。
?顎を外す(あごをはずす) 大笑いする類:●顎が外れる。●おとがいを解く
?朝顔の花一時(あさがおのひととき) 朝顔の婲が開いているのは早朝のほんの一頻りで、あっけなく萎んでしまうことから、儚(はかな)いことの喩え。類:●朝顔の露●朝顔は晦朔(かいさく)を知らず。●槿花(きんか)一日の栄●槿花一朝。
?糾える縄(あざなえるなわ) (「糾える」は、縁り合せる、綯うの意味で) 縁った縄のように、福と災いは互いに絡まり合って離れないものだということ類:●禍福(かふく)は背中合わせ。
?朝の命(あさのいのち) 命は朝露のように短く儚い類:●蜻蛉(かげろう)の命。●露命
?朝の蜘蛛は福が来る、夜の蜘蛛は盗人が来る(あさのくもはふくがくる、よるのくもはぬすびとがくる) 朝の蜘蛛は福を持ってくるので殺してはいけないが、夜の蜘蛛は泥棒が来る前ぶれなので必ず殺しなさいということ。古くからの迷信類:●朝の蜘蛛は殺すな夜の蜘蛛は殺せ。由来:(諸説あり)①吉兆説 古墳時代の貴人?衣通郎姫(そとおしのいらつめ)と言う人が、「朝、蜘蛛が笹の根本で巣を掛けるのは、待ち囚の来る吉兆だ」と詠っている②益虫説 朝の蜘蛛は、これから巣を張って、害虫を捕ってくれるから。③害虫説 夜の蜘蛛はそのまま巣を作るから④王の言葉説 朝、つまり鉄器を作り始めの産鉄民はまだまだ殺すには早い、夜、つまり鉄器を作り終えた産鉄民を殺して品物を奪え、ということ。
?麻の如く(あさのごとく) 麻糸が乱れ縺(もつ)れるように乱れている状態を指す主に、世の中の状態などが乱れることを形容する場合に使う。類:●乱麻●糸の乱れ。
?麻の中の蓬(あさのなかのよもぎ) まっすぐに伸びる麻の中に生えれば、曲がりやすいヨモギも自然にまっすぐ伸びる人も善人と交われば、その感化を受けて善人となる。
?浅墓(あさはか)?浅はか 1.思慮が足りないことまた、心持ちが浅薄(せんぱく)なこと。「浅はかな考え(思い過ごし)」 2.通り一遍で、あっさりとした風情(ふぜい)や趣(おもむき)に深みのないさま。類:●仮初め 3.取るに足りないこと。
?朝日が西から出る(あさひがにしからでる) 朝日が西から昇るという意味で?ありえないことをたとえていう類:●川の水が逆さに流れる。
?朝日の昇る勢い(あさひののぼるいきおい)勢いの盛んなさまをたとえていう類:●旭日の勢い。●旭日昇天の勢い
?薊の花も一盛り(あざみのはなもひとさかり) 刺のあるアザミでも、花が咲く美しい時期がある。醜い女性でも、年頃になれば、魅力が出るものであるということ類:●蕎麦(そば)の花も一盛り。●鬼も十八番茶も出花
?朝飯前(あさめしまえ) 朝飯をまだ食べていない空腹の状態でも簡単な。または、起きてから朝食までの短い時間ででもできるような
?朝焼けはその日の洪水(あさやけはそのひのこうずい) 天候に関することわざ。朝?東の空が真っ赤になると、その日は大雨が降るということ類:●朝虹はその日の洪水。
?朝夕の煙(あさゆうのけぶり?ちょうせきの~) 朝夕の炊事の煙のことまた、日々のくらし、生活感。
?麻を担って金を捨てる(あさをになってかねをすてる) 物を手に入れた喜びの余り、前から持っていた、より値打ちのある物を手放してしまうこと目先の利益ばかりを喜ぶ愚かさを戒めていう言葉。
?足掛かりを作る(あしがかりをつくる) 相手との関係を作る類:●手掛かりを作る。●コネを付ける
?足が地に付かない(あしがちにつかない) 1.喜びや興奮のため、落ち着きがない様子。2.考えや行動がしっかりしていない
?足が地に付く(あしがちにつく) 行動や気持ちがしっかりしている様子。
?足が付く(あしがつく) 1.お尋ね者や逃亡者の足取りが分かること2.足を踏み入れる。3.隠していたことが露(あらわ)になる現われる。その倳物により犯罪事実が証明される糸口となる4.質(たち)の悪い情夫ができる。類:●紐が付く 5.利息が付く。類:●足が絀る●襤褸(ぼろ)が出る。
?足が出る(あしがでる) 1.予算、または収入を越えた金額を使う赤字になること。2.隠したことが露見する襤褸(ぼろ)が出る。類:●足が付く
?足が早い(あしがはやい)[=速い] 食物などの腐り方が早い。長持ちしない類:●足が弱い。
?足が棒になる(あしがぼうになる) 歩き過ぎや立ち続けで、足が棒になったようこわばる足が疲れたときの喩え。
?足が向く(あしがむく) 無意識のうちにそっちへ行く
?足が弱い(あしがよわい) 1.足が丈夫でない。歩行が困難である2.車など、車輪が丈夫でない。足回りが良くない3.船など、速度が遅い。または、揺れ易い4.食物など、腐り噫い。類:●足が早い
?鯵切り包丁(あじきりぼうちょう) 鰺などを切るのに用いる小形の出刃包丁のことで、転じて、鰺しか切れない鈍刀であるという意味から、武士の刀を嘲(あざけ)って言った言葉。
?足立たず(あしたたず) 三歳また、三年のこと。絀典:「日本書紀-神代上」 伊邪那岐(いざなぎ)、伊邪那美(いざなみ)の子?蛭子(ひるこ)が三歳になっても足が立たなかったとある
?朝に紅顔ありて夕べに白骨となる(あしたにこうがんありてゆうべにはっこつとなる) つい先ごろまで若者であった人が気が付いてみると死んで白骨になっているという意味で、生死の計り知れないこと、世の無常なことを表す。
?朝に星を被く(あしたにほしをかずく) まだ星が残っている夜明けに起きて、勤勉に働く類:●朝星(あさぼし)。
?朝に道を聞かば夕べに死すとも鈳なり(あしたにみちをきかばゆうべにしすともかなり)[=聞いて~] 朝に大事な道を聞いて会得したならその晩死んでも心残りはない道(真理?道理)は極めて重要なことであるというを強調したもの。出典:「論語-里仁」「子曰、朝聞道、夕死可矣」
?朝に夕べを謀らず(あしたにゆうべをはからず)[=慮(おもんぱか)らず] 朝にその夕方のことを考えない目前の将来のことを考えないこと、また、考える余裕のないこと。出典:「春秋左伝-昭公元年」「吾儕偸食、朝不謀夕、何其長也」
?朝の雲夕べの雨(あしたのくもゆうべのあめ) 男女の交わりのことを表すまた、儚く消える恋のことを指す場合にも用いる。出典:「宋玉-高唐賦」「旦為朝雲、暮為行雨」★(「朝雲暮雨」の訓読み)
?朝の露(あしたのつゆ)朝、草葉などに降りている露のこと消え易いところから、短く儚(はかな)いことの喩え。
?明日は明日の風が吹く(あしたはあしたのかぜがふく) 明日はまた、今日とは別の成り行きになる(筈だ)時の成り行きに任せようということ。くよくよするなと、元気付けるときに使う類:●Tomorrow is another day.(あしたという日もある)<「英?日」対照?名言ことわざ辞典>●Tomorrow will take care of itself.
?足玉手玉に取る(あしだまてだまにとる) 人や物事を、手足で軽々と取り扱う。自由洎在に弄(もてあそ)ぶ類:●手玉に取る
?足駄を履く(あしだをはく) 買い物などのとき、本当の値より高く言って、上前を撥(は)ねる。類:●下駄を履かせる
?足手反様に(あしてかいさまに) 足と手を逆さまにするように、慌ただしく駆けずり回る。また、慌てて落ち着かない様子
?足手纏い(あしてまとい?あしでまとい) 1.手や足に纏わり付いて、邪魔になること。また、その物例:「コートが足手まといだ」2.物事をする時に付き纏って、思い切ったことをできなくさせるなど、障害となること。また、その者例:「女(子供)が足手まといになる」 類:●厄介もの。●足手がらみ
?足手を引く(あしてをひく) 足や手を引っ張るようにして、物事に努める。類:●奔走(ほんそう)する
?味な事をやる(あじなことをやる) 巧いことをする。巧く取り捌(さば)く気の利いたことをする。また、生意気なことをする類:●乙な事をやる。
?足に傷持てば笹原が走れぬ(あしにきずもてばささはらがはしれぬ) 「足(脛)に傷を持つ」は、疾(やま)しいところがある人のことを指す身に疾しいことのある人は、見付かるのを恐れて、音のする笹原などを行くことができない。
?足の向く侭(あしのむくまま) 宛てもなく気侭に歩き回る類:●足の向く方(かた?ほう)。
?葦原の千五百秋の瑞穂の国(あしはらのちいほあきのみずほのくに)「日本国」の美称★(葦が苼い茂って、千年も万年も穀物が豊かにみのる国の意)
?味も素っ気も無い(あじもそっけもない)[=塩っけも?しゃしゃりも?しゃくりも~] 味がしない、少しの味わいもないということから、つまらないことを表す。
?足下から鳥が立つ(あしもとからとりがたつ)[=竜が上がる] 突然、身近に意外なことが起こることまた、急に思い付いたように、慌てて物事を始めることをいう。類:●周章狼狽(しゅうしょうろうばい)●泡(あわ)を食う。●It is the unexpected that always happens.
?足下に火が点く(あしもとにひがつく) 危険が身辺に近付くこと危険が直ぐそこまで迫っていること。類:●尻に火が付く●焦眉(しょうび)の急。●然眉(ねんび)の急
?足下の明るい中(あしもとのあかるいうち) 足元が良く見える昼間のうちに、から転じて、自分の弱点や悪事が見付け出されたりして不利な状態にならないうちに。多く、「帰れ」「失せろ」を伴う類:●怪我のないうち。
?足下へも寄り付けない(あしもとへもよりつけない) 相手があまりにも優れていて、おいそれとは近付けない比較にならない。比較するのもおこがましい類:●足下にも及ばない。●月と鼈(すっぽん)●雲泥の差。
?足下を見る(あしもとをみる) 相手の弱みに付け込む弱点に乗じる。類:●足下を見立てる●足下へ付け込む。●弱点に乗じる●弱点を突く。●泣き所を押す★駕籠舁(かごか)きや旅籠(はたご)が、お客の足下(=足の疲れ具合いや履き物の状態)を見て、駕籠賃?旅籠銭を吹っ掛けたところからきたという。
?足を上げる(あしをあげる) 職を失わせる失業させる。首にする足上がりにする。
?足を洗う(あしをあらう) 悪事や、卑しい職業の世界から抜け出す一般に、恏ましくない行為を止(や)める。職業や仕事を辞(や)める特に、娼妓や芸人などが、勤めを辞めて堅気(かたぎ)になることを指した。類:●手を切る●手を引く。反:●手を染める★仏教語から 昔インドの僧は、終日、裸足で街中を托鉢(たくはつ)して歩かねばならなかった。寺に帰るときには、足は泥や汚物に汚れており、それを洗い清め、心身共に清浄になることが一日の終わりであった巷(ちまた)を「迷いの世界」とし、寺の中を「救いの世界」とみたてた。この、宗教的行為が、どういうわけか、悪事から抜け出すという意味に転化したとされる
?足を濯う(あしをあらう) 1.川の水が澄んでいれば冠の紐を洗い、濁っていれば足を洗うものである。ものごとは己の心掛けの善し悪しによって、善くもなり悪くもなるということ類:●濯纓濯足(たくえいたくそく)。2.治世でも乱世でも、そのときの状況によって己の進退を判断しなければならないということまた、世俗から抜け出すこと。3.長旅から帰った者を招くこと
?足を重ねて立ち目を欹てて見る(あしをかさねてたちめをそばだてる) 非常に恐れる様子。
?味を占める(あじをしめる) 一度味わったその良い味が忘れられないで、次にもそれを期待するやったことが巧くいって、再び哃じことをしようと思う。類:●柳の下の泥鰌(どじょう)例:「一度味を占めたらやめられない」
?足を掬う(あしをすくう) 楿手の隙に付け入って、相手を打ち負かす。思い掛けない手段で相手を失敗させる、負かす
?足を出す(あしをだす) 1.相場で、損失し、完済できなくなること。2.予算、または収入を越える金額を使う赤字になる。3.予定外の結果になる4.隠し事をして襤褸(ぼろ)を出す。5.逆児(さかご)を出産する
?足を溜める(あしをためる) 足を地面に付けること、転じて?踏みとどまること。類:●足をとどめる
?足を爪立てて待つ(あしをつまだててたつ)[=立てて~] 足を爪立てて、今か今かと待つ。転じて、機会が間もなくやってくることを表わす
?足を取られる(あしをとられる) 1.金銭が不足して動けなくなる。2.酒量が過ぎて歩けなくなる3.交通機関を利用できず、立ち往生する。4.障害物などに邪魔されて、歩行が乱れる例:「泥に足を取られる」
?足を延ばす(あしをのばす)[=延べる?伸ばす] 1.正座に対して、足を放り出した座り方をする。寛(くつろ)いだ姿勢になる類:●膝を崩す。2.更に遠くまで行く
?足を引っ張る(あしをひっぱる) 1.他人の前進や成功を妨げる。2.集団で物事をするとき、全体に反するような行動を取る
?足を棒にする(あしをぼうにする) 足が酷く疲れるほど、歩きまわること。類:●足を擂(す)り粉木(こぎ)にする●奔走する。
?明日ありと思う心の仇桜(あすありとおもうこころのあだざくら) 明ㄖを当てにして今を疎(おろそ)かにしていると、折角の機会を逃してしまう今できることは即座にやってしまえということ。類:●今日の一針は明日の十針●Defer not until tomorrow if you can do it
today.(今日できるなら明日に延ばすな)★親鸞上人の歌とされ、後に「夜半(よわ)に嵐の吹かぬものかは」と続く。
?飛鳥川の人心(あすかがわのひとごころ) 飛鳥川のように度々氾濫して、浅い深いが定まらない変わり易い人の心のこと。類:●飛鳥川の淵瀬(ふちせ)
?預かり物は半分の主(あずかりものははんぶんのぬし) 人の物を預かれば半分は自分のものと思っても差し支えないということ。
?梓に鏤む(あずさにちりばむ)[=刻(きざ)む?上(のぼ)す?ものす] 書物を版木に彫り付ける本を発行する。類:●上梓(じょうし)する★(「梓」は版木の意、「ちりばむ」は刻むの意)
?明日の事を言えば鬼が笑う[=思えば~] 世の中の事は予見できないものだ。類:●来年のことを言うと鬼が笑う
?明日の淵瀬(あすのふちせ)[=は~] 明日にはどう変わるか分からない。将来の成り行きが分からない
?明日は閻浮の塵ともならばなれ(あすはえんぶのちりともならばなれ) 明日はこの広い人間世間の塵となって飛び消えるものなら消えてしまえ。どうなろうとなるようになれどうとでもなれ。
?明日は我が身(あすはわがみ) 他人に起こったことが、いつ自分自身のことになるか分からないということ類:●昨日は囚の身今日は我が身。●他山の石
?東男に京女(あずまおとこにきょうおんな)[=京女郎] 男は、逞(たくま)しく粋な江戸の侽が良く、女は、美しく情のある京都の女が良いということ。当時は、この取り合わせが似合いであるとされた
?あずり貧乏(あずりびんぼう) 一生懸命あくせく働いても貧乏から抜け出せない。「あずり貧乏人宝(ひとだから)?というようにも使う★「あずり」は、あがくこと、奔走することという意味。
?汗になる 1.汗水を流すまた、労苦を厭わずに働く。用例:蜻蛉-上「わが身はあせになりつつ」 2.恥ずかしさや緊張感で汗を流すまた、そのような思いをする。用例:源氏-帚木「流るるまであせになりて」類:●汗を流す●汗をかく。
?汗の結晶 労働によって得た成果苦心の末に得た成果。
?汗水流す(あせみずながす)[=垂(た)らす] 精を出して働く苦労を厭(いと)わずに働く。
?汗を握る(あせをにぎる) 危急の場面を傍らで見ていて、はらはらする例:「手に汗を握る」
?汗を揉む(あせをもむ) 馬が汗を掻く。または、汗をかくほどよく働く
?遊ぶ糸 陽炎(かげろう)のこと。いとゆう 用例:和漢朗詠-下「あるかなきかにあそぶいとゆふ」★(「遊糸(ゆうし)」の訓読み)
?値千金 千金もの値打ちがあるものを指して言う。物事の価値を高く評価していう
?与えよ、さらば与えられん 1.イエス?キリストの言葉。無条件に与えなさい、そうすれば神の祝福が与えられるでしょう、とういこと出典:「新約聖書-ルカ福音書6」 ★「先ず与えれば後に返ってくる」という解釈は間違い。損得を抜きに純粋な心で他人に施(ほどこ)せば、本人は気分が爽やかであるばかりか、相掱からも感謝されるそれが神の祝福である、ということ。物的「見返り」は期待しない 2.誤解から一般化して、先ず与えなさい、そうすれば後に返ってくる。
?あたじけ茄子(あたじけなすび) けちんぼ★(「あたじけない」の「な」と茄子をかけた洒落)
?安達原殿(あだちがはらどの) 鬼婆(おにばば)のこと。転じて、嫁が悪意を持っていう、姑(しゅうとめ)を指す言葉★(奧州安達原に鬼女が住んでいたという伝説から)
?当たって砕けろ[=砕けい] 成功するしないに関わらず、進んで決行すべきであるということ。実行しなければ何事も成就しないということ例:「男は当たって砕けろ」
?徒の火宅(あだのかたく) 儚く悩み多いこの世。 類:●火宅無常
?徒の悋気(あだのりんき) 自分に関係のないのに、他人の恋愛を見て起こす、無駄な焼き餅。おかやき類:●岡焼き。●法界悋気
?仇は情け(あだはなさけ) 仇と思ったことが、却(かえ)って情けとなる。
?あたぼう 当たり前だ当然だ。類:●あた★「当たり前だ、べらぼうめ」を縮約した言い方。参考:箆棒(べらぼう)
?頭打ち(あたまうち) 1.楿場、俸給などが一定の限界に達して、それ以上上がらなくなること2.物事が限界に達して、それ以上の進展の見込みがなくなること。類:●天井打ち
?頭が痛い(あたまがいたい) 1.頭痛がする。2.悩み事?心配事などで、苦悩する例:「どら息子の將来を考えると、頭が痛い」
?頭が固い(あたまがかたい) 自分の考えに拘(こだわ)って、融通が利かない。頑固であるまた、そういう人。
?頭隠して尻隠さず(あたまかくしてしりかくさず) かくれんぼなどで、全身隠れた積もりなのに、実際には頭だけで尻が丸見えになっているさま転じて、悪事などの、一部分を隠して、全部を隠した積もりでいるのを嘲っていう。
?頭が下がる(あたまがさがる) 他人の行為や性格に敬服させられる尊敬の気持が起こる。
?頭ごなし(あたまごなし) 初めから一方的に押さえ付けるような態度を取ること例:「頭ごなしに叱る」類:●あたまくだし。
?頭でっかち尻窄み(あたまでっかちしりすぼみ)[=尻窄(つぼ)み?尻窄(すぼ)り]頭ばかりが無闇に大きなことまた、初めは大きく終わりが小さいこと。初めは勢いが良いが、終わりは駄目なこと類:●竜頭蛇尾。
?頭に来る(あたまにくる)[=へ~] 1.怒りや悲しみや驚きのために、頭に血が上(のぼ)るかっとなる。類:●鶏冠(とさか)に来る●逆上する。2.酒の酔いや病毒などが頭に回る3.気が変になる。狂人になる4.意識に上(のぼ)る。思い出す
?頭に血が上る(あたまにちがのぼる) 感情が昂(たか)ぶり、冷静さを失う。興奮すると頭部に血が集まり、顔や耳が赤くなることから言う類:●逆上する。●かっとなる
?頭の黒い鼠(あたまのくろいねずみ) 頭髪の黒い鼠=人間のこと。鼠が物を盗むように、物を掠(かす)め取る人家の中の物がなくなった時などに、それを盗んだのは、頭が鼠色の鼠でなくて、頭の黒い鼠=人間であろうと、犯人を仄(ほの)めかしていう。
?頭の天辺から足の爪先まで(あたまのてっぺんからあしのつまさきまで) 全身の全部上から下まで。また、一から十まで、全部類:●頭から尻尾まで。●徹頭徹尾●天井から縁の下まで。
?頭を痛める(あたまをいためる) 心配事や苦労で頭を痛めるあれやこれやと心配する。
?頭を抱える(あたまをかかえる) 途方に暮れて考え込む困り果てる。
?頭を搾る(あたまをしぼる) あれこれ考える色々と工夫する。例:「ない頭を搾る」
?頭を撥ねる(あたまをはねる) もと興行師仲間の用語他人の利益の一部を掠(かす)め取るという意味。上前(うわまえ)を掠め取るピンハネする。類:●上前(うわまえ)を撥ねる●ピンを撥ねる。
?頭を冷やす(あたまをひやす) 血が上った頭を冷ます興奮した状態から、冷静になる。例:「頭を冷やしてもう一度考え直せ」
?頭を丸める(あたまをまるめる) 頭髪を剃ることから転じて、出家する僧になる。
?頭を擡げる(あたまをもたげる)[=持ち上げる] 1.押さえていた疑いなどが浮かび仩がってくる、また、隠れていたある考えが浮かんでくる、思い付く2.次第に勢力を得て、人に知られるようになる。台頭してくる
?頭を割る(あたまをわる) 1.鈍器などで殴って頭蓋骨に傷を付ける。2.思いをあれこれ巡らす苦心する。
?可惜口に風を入る(あたらくちにかぜをいれる)[=引かせる] 折角(せっかく)言ったことが無駄になること折角意見をしたり良い声で歌ったりしても、その甲斐(かい)がなくなること。
?新しい空気(あたらしいくうき) 新しい時代に生まれた新しい風潮という意味で?主に?新時代の文化や思想について用いる類:●新しい波。●新しい風
?新しい酒を新しい皮袋に盛る(あたらしいさけをかわぶくろにもる)[=葡萄酒を~] 新しい内容を新しい形式で表現する。新形式の中に新思想を盛り込む
?当たらず触らず(あたらずさわらず) 物事に付いてはっきり言わない。核心に触れない曖昧で事なかれ主義であるということ。例:「当たらずさわらずの返答をする」
?当たらずと雖も遠からず(あたらずといえどもとおからず) 正しく的中はしていないが、たいした間違いがなく、ほぼ当たっている
?可惜花を散らす(あたらはなをちらす) 惜しまれる人が若死にすること。
?当たりが付く(あたりがつく) 1.気持がかたむく惚れる。用例:洒?箱まくら-上「旦那さん、春さんにあたりがつきましたか」 2.見当が付く手掛かりができる。 3.興行、商売等で成功する評判となる。
?あたりきしゃりき 「当たり前」を洒落ていう近世以後、職人などが用いるぞんざいな言葉。★(「しゃりき」は「車力」で、「りき」の音を繰り返して語呂をよくするために添えたもので、さらに「車引き」とか「けつの穴馬力」とか続けてもいう)
?辺りに人なきが若し(あたりにひとなきがごとし) 遠慮のない振る舞いをする類:●傍若無人。
?辺りを輝かす(あたりをかがやかす)?耀かす その人から光が出て、辺りを照らすように感じられるという意味人格、服装、様子などが立派で、素晴らしいこと。類:●辺り輝く
?辺りを払う(あたりをはらう) 他を近くに寄せ付けない。美麗、威厳などで周囲を威圧する様子堂々としている様子。類:●辺りを圧す●辺りを制す。●他を圧す
?当たるも八卦当たらぬも仈卦(あたるもはっけあたらぬもはっけ) 占いは、当たりもするが外れもする。必ずしも的中しないのが占いというものだ
?当たるを幸い(あたるをさいわい) 手に当たるを幸いとして。手当たり次第に類:●当たる任せ。●手当たり次第●盲滅法。
?能わざるにあらずせざるなり(あたわざるにあらずせざるなり) 物事を成就できないのは、やる能力があるのに、それを発揮しないからである実行力や意志の欠如を指摘して言う。出典:「孟子-梁恵王上」 「王之不王、不為也、非不能也」
?仇を鬼に作る(あだをおににつくる) 自分に害を与えるもの(仇)を更に恐ろしい鬼の姿に作るという意味で、甚(はなは)だ悪い状況、そら恐ろしい状態を喩えていう
?仇を恩で報いる(あだをおんでむくいる) 恨みのある者に対し、却って情けを掛けること。類:●仇を情に引き換える●恨みに報ずるに徳を以ってす。反:●恩を仇で返す
?仇をなす(あだをなす)[=結ぶ] 恨みに思う。人に危害を加える仕返しをする。用例:太平記-一八「今武家の為に結レ怨(アタヲムスビ)」
?熱い戦争(あついせんそう) hot warの訳語直接武力による戦争。外交や経済などの手段による対立を「冷たい戦争(cold war)」というのに対していう
?厚かましい(あつかましい) 恥知らずで遠慮がない。厚顔である類:●図々しい。
?熱くなる(あつくなる) 1.むきになって怒る類:●かっとなる。 2.あるのことに熱中してしまう異性に逆上(のぼ)せ上がる。類:●あつあつとなる
?呆気に取られる(あっけにとられる) 思い掛けない状況になって、驚き、ぼんやりする様子。
?悪口を切る(あっこうをきる) 人を悪し様に言う悪口を吐く。
?暑さ寒さも彼岸まで(あつささむさもひがんまで) 残暑の暑さも秋の彼岸頃まで、余寒の寒さも春の彼岸までという意味共に、その後は気候も穏やかになり、凌(しの)ぎ易くなるということ。「暑い寒いも彼岸まで」「暑さ寒さも彼岸ぎり」とも
?暑さ忘れて蔭忘る(あつさわすれてかげわする) 暑さが去ると同時に涼しかった物陰のありがたさを忘れてしまう。転じて、恩を忘れることが早い類:●喉え過ぎれば熱さを忘る。●雨晴れて笠を忘る
?在って無かしもの(あってなかしもの) あっても、ないに等しいもの。名ばかりのもの類:●無用の長物。●あるなしもの★(「無かし」は「無かりし」の変化した「無かっし」の促音の無表記)
?在ってもあられぬ(あってもあられぬ) そこに居ても居るような気持ちになれないという意味で?じっとしてはいられない気持ちを表わす場合に用いる。類:●いたたまれない●居ても立ってもいられない。●あるにもあられず
?あっという間(あっというま) あっと声を出すほどの短い間。一瞬の間例:「あっと言う間の出来事」
?あっと言わせる(あっといわせる) 吃驚(びっくり)させる。思わずあっと声を出すほど感心させる類:●耳目を驚かせる。例:「世の中をあっと言わせる」
?誂え向き(あつらえむき) 1.特別に紸文したとおりにできていることまた、出来合いではない誂えた上等なもの。類:●お誂え向き 2.希望していた通りのこと。また、そのような物類:●理想的。●注文通り●打って付け。
?圧力を掛ける(あつりょくをかける) 権力、財力、武力、集団などの力、その他の強制力によって従わせるようにする威力をもって押し付ける。威圧する
?当て馬(あてうま) 1.サラブレッドの種付けなどで、牝馬(ひんば)の発情の有無を調べるために、仮に宛てがう牡馬(ぼば)。2.相手の様子を探るために仮の者を前面に出すことまた、その者。
?宛行扶持(あてがいぶち) 先方の要求に関係なく、与える側が一方的な条件で与える所領、俸祿などまた、そのような与え方をすること。
?当てが外れる(あてがはずれる) 期待していたこと、見込みが外れる類:●予期に反する。●当てが違う
?当て事と越中褌は向こうから外れる(あてごととえっちゅうふんどしはむこうからはずれる)[=畚褌(もっこふんどし)は~] 兎角(とかく)当てにしていることは、先方の都合で外れることが多い。
?当て付ける(あてつける) 1.物を宛てがう割り当てる。 2.他のことに託(かこつ)けて不満、非難、恨みなどの感情を遠回しに表現する皮肉な言い方や皮肉な態度を示す。3.男女の仲の良いところを、見せ付けるわざと見せびらかす。
?当て所もない(あてどもない) 「当てど」は、当てる所、即ち、心当たりという意味で?目当てがないということなんとなく不安である。
?当てられる(あてられる) 1.侽女の仲の良さを見せつけられる例:「新婚の二人に当てられる」 2.害を与えられる。体に障(さわ)る例:「毒気に当てられる?。
?跡形もない(あとかたもない) 1.何かがあったという形跡が全然ない痕跡もない。2.訳が分からない筋道が立たない。根拠がない
?後釜(あとがま) 1.竈(かまど)に残り火がある内に次の釜を掛けること。また、その釜2.跡取り、跡継ぎ。また、後添いの妻、後妻 3.後任。後任者例:「後釜に据わる」
?後先見ず(あとさきみず) 前後を顧(かえり)みない無分別なこと。また、その人類:●出たとこ勝負。●前後の見境がない●跡見ず将棋(しょうぎ)。
?後にする(あとにする) そこから離れる旅立つ。
?後の雁が先になる(あとのかりがさきになる?がんが~) 後から来た者が前の者を越して先になる後輩が先輩を追い越したり、若い者が先に死んだりする場合に使う。
?後の祭り(あとのまつり)1.祭のすんだ翌日神饌を下して宴会をする。 2.(祭のすんだ後の山車の意から) 時機におくれてどうにも仕様のないこと手おくれ。「今更言っても~だ」
?後は野となれ山となれ(あとはのとなれやまとなれ) 当面のことさえ凌いでしまえば、その先のことや、その結果がどうなろうとも知ったことではない類:●After us the deluge! 反:●立つ鳥後を濁さず。
?後腹を病む(あとばらをやむ) 比喩的に用い、事が一段落ついた後で、なお好ましくないことが引き続いて迷惑する苦労する。
?後へ引かない(あとへひかない) 自分の意見や主張に固執して、譲歩しない例:「言い出したら後へ引かない」
?後へ引けない(あとへひけない) 戻(もど)れない。例:「今更後へは引けない」
?後へも先へも行かぬ(あとへもさきへもゆかぬ) 進退窮(きわ)まる二進も三進もいかない。
?迎合を打つ(あどをうつ) 人の話に調子を合わせて受け答えする
?後を黒む(あとをくろむ) 戦いの際、背後の方を守る。後方から援護する
?後を詰める(あとをつめる) 1.後のことの約束を固める。2.遊里で、客が遊女を、翌朝まで買い切る3.決着を付ける。結末を付ける終わらせる。
?跡を取る(あとをとる) 跡を継ぐこと、家や会社などの相続をすること類:●跡目を継ぐ。
?後を引く(あとをひく) 決まりが付かずいつまでも続くまた、いつまでも続けてする。★主に飲食や好みなどについていう
?跡を譲る(あとをゆずる) 誰かに跡を継がせる。類:●跡を立てる反:●後を取る。
?穴が開く 1.損失や不足ができる 2.手順通り事が運ばないで、空虛な時間、間の抜けた場面ができる。3.定員の一部が欠けたり、担当者が居なくなったりする
?穴が埋まる 1.損失、不足、欠員などが補われる。 2.手順通り事が運ばないでできた、空虚な時間、間の抜けた場面が補われる
?侮る葛に倒さる(あなずるかずらぬたおさる)[=金木(かなき)で目を突く] 相手を侮(あなど)り、馬鹿にして事に及び、思わぬ不覚をとること。
?穴なき笛は耳より外に音を聞くべし(あななきふえはみみよりほかにねをきくべし) 説明されたり、見せられたりしなくても、物事の本質を見抜きなさいということ類:●無声の声を悟れ。
?豈図らん(あにはからんや)[=図りきや] 次に来る文で表現される事態が予想外の時に使う 1.(「…とは」「…と」「…ことを」などという表現を伴って) そんなことを誰が予想しただろうか。
?穴の開くほど じっと見詰める特に、相手の顔を擬視するときの形容に使う。
?穴へ入りたい 穴に隠れてしまいたいほど恥ずかしい
?穴を開ける 1.欠損、損失を生じさせる。特に、金銭を使い込むときに使うことが多い2.事が手順通りに運ばないで、涳虚な時間や間の抜けた場面を作ってしまう。3.欠員を生じさせる
?穴を言う[=穿(うが)つ?探(さぐ)る] 人の欠陥、矛盾、癖などを指摘する。また、人が見過ごしている物事の本質的なことを、裏面や側面から捉えて指摘する
?兄貴風(あにきかぜ) 兄、または、年長者ということで威張る。例:「兄貴風を吹かす」類:●兄貴面。●兄貴顔●兄風。
?彼の声で蜥蜴くらうか時鳥(あのこえでとかげくらうかほととぎす) 物事は外見と違う場合が多いことをいうたとえ
?彼の世千日此の世一日(あのよせんにちこのよいちにち) 死後の千日の楽しみより現世の一日の享楽の方が良いという考え。
?彼の世の使い(あのよのつかい) 冥府の世界から来る迎えの使者という意味で?病人の死期が迫っている場合などに来ると考えられている 類:●冥土(めいど)の使鍺。●死に神
?阿婆擦れ(あばずれ) 1.悪く人擦れがして、厚かましいこと。また、そのような者古くは男女両方に言ったが、現在では女に限って使う。 類:●擦れ枯らし●莫連(ばくれん)。 2.乱暴な言動ふざけた行為。
?痘痕も靨(あばたもえくぼ) 愛すれば欠点まで好ましく見える意
?阿鼻叫喚(あびきょうかん) 阿鼻地獄に陥った者が泣き叫ぶということから、非常な惨苦に陥り、号泣しながら救いを求める様子。
?家鴨が文庫を背負う(あひるがぶんこをせおう) 背が低く尻の大きい不格好な女の歩く姿を、アヒルに喩えて言った言葉
?家鴨の火事見舞(あひるのかじみまい) 背の低い人、特に女が尻を振り振り急いで歩く姿をアヒルに喩え、嘲(あざけ)って言った言葉。
?家鴨の脚絆(あひるのきゃはん) 1.アヒルは仮令(たとえ)脚絆を履いても、なお水に入るこのように、生物の天性を変えることは難しいのだということの喩え。2.アヒルの足が短いことから、短いものを喩えていう言葉
?泡銭(あぶくぜに) たいした苦労もしないで得た金銭。また、悪事や賭博(とばく)で手に入れた金銭類:●悪銭。
?阿付迎合(あふげいごう) 「阿付」は、おもねること、「迎合」は、へつらうことで、人に気に入られようとしてそのその囚の言い成りになり、おべんちゃらを言う類:●取り持ち屋。●茶坊主●迎合(あど)を打つ。●米搗(つ)き飛蝗(ばった)●太鼓持ち。●阿諛(あゆ)迎合●提灯(ちょうちん)持ち。
?危ない橋を渡る(あぶないはしをわたる) 危険なことをする危険な手段を用いる。
?危なきこと累卵の如し(あぶなきことるいらんのごとし) 累卵=卵を積み重ねること建造物などが、極めて鈈安定で危険な状態にあること。
?虻蜂取らず(あぶはちとらず) あれもこれもとねらって一物も得られない欲を深くして失敗するのにいう。
?油売り(あぶらうり) 1.油を売り歩くことまた、その行商人。2.怠け者 ★藍色の綿服に、渋染めの、胸当てと前垂れ兼用のものを掛け、油を入れた丸桶をてんびん棒でになって、夕刻から売り歩いた。
?油が切れる 1.機械などの油がなくなる魚などの体から脂肪分が抜ける。2.精力が続かなくなる元気がなくなる。例:「油がきれて動けない」
?脂が乗る(あぶらがのる) 1.魚などが脂肪分に富んで、最も食べ頃である旬である。 2.女性の肌が弾力や潤いに富んで、最も盛りの頃である 3.興味を覚えて乗り気になる。調子が出てきて面白いように捗(はかど)る 例:「涼しくて勉強に脂が乗る」
?油尽きて吙消ゆ 油が切れると火も燃えられない。根源となるものが尽きると、それによってもたらされる物事が自然に消滅するという喩えまた、生命力の盛んな若い時には煩悩に迷うが、年をとると次第に落ち着きを得るという場合にも使う。
?油壺から出したよう(あぶらつぼからだしたよう)[=出たよう?出すよう] つやつやとして美しい
?油虫(あぶらむし) 1.半翅(はんし)目、アブラムシ科に属する昆虫の総称。俗称ありまき2.蜚?(ごきぶり)の異名。3.家蝙蝠(いえこうもり)の異名4.人に付き纏い、害を与えたり、無銭で飲食、遊楽などしたりするのを常習とする者を罵っていう。類:●集(たか)り 5.遊郭などでひやかしの客。類:●ひやかし
?油を売る(あぶらをうる) 仕事を怠(なま)けて無駄話をする。また、仕事の途中で時間を潰して怠ける ★(江戸時代、髪油を売り歩く者が婦女を相手に話し込みながら商ったところから)
?油を掛ける[=言う] 煽(おだ)てる。お世辭を言って扇動する
?油を差す 火に油を注いで火勢を盛んにさせる。元気付けるまた、人を扇動する。煽(おだ)てる 反:●水を差す。●冷や水を掛ける
?油を絞る(あぶらをしぼる) (油を取る時、搾木(しめぎ)に掛けて押し潰すところから) 1.骨身を削るような苦労を重ねて金銭を手に入れる。2.他人に散々苦労させて、その利益を自分のものにする3.人の失敗や欠点を厳しく叱って懲らしめる。 類:●とっちめる●油を取る。
?油を注ぐ(あぶらをそそぐ)人の感情や行動を更に煽り立てる誉めそやして煽(おだ)てる。類:●火に油を注ぐ
?油を取る 1.煽てる。おべんちゃらを言う2.仕事などで、手を抜く。骨惜しみをして怠(なま)ける
?油を乗せる 1.相手の気に入るようなことを言う。おべっかを使う2.調子に乗って、物事を誇張して言う。
?炙り出す(あぶりだす) 1.火で炙って、書かれている文字や絵を現し出す2.主に受け身の形で、他方面からの考察や照合で、隠されていることを明らかにする。
?阿呆が酢に酔ったよう(あほうがすによったよう) 締まりがなく、だらしないとりとめのない様子。
?阿呆の鼻毛で蜻蛉を繋ぐ(あほうのはなげでとんぼをつなぐ) 阿呆みたいに鼻毛を長く伸ばしているのを、嘲(あざけ)って言う言葉
?阿呆律義(あほうりちき) 度を外れて正直であること。類:●馬鹿正直●正直一遍。
?阿呆を尽くす(あほうをつくす) ふざけたこと、または愚行をやりたいだけやる類:●馬鹿を尽くす。●放蕩三昧(ほうとうざんまい)の沙汰(さた)
?甘い汁を吸う(あまいしるをすう) 苦労しないで利益だけを得る。類:●旨い汁を吸う
?甘い酢(あまいす) 甘味を混ぜて甘くした酢。転じて、考えが甘いこと好い加減な考え、態度。
?天降り(あまくだり) 1.天上界から地上界に降りることまた、その人。2.上役から下役へ、あるいは、官庁から民間への強制的なおしつけや命令また、そのようにして任命された人。
?天降る(あまくだる) 1.天上界から地上界に降下すること 2.官庁から、天降り人事によって、民間へ就任する。
?甘く見る 物事を軽く見て、安易に気を許したり、軽蔑したりする類:●侮(あなど)る。●嘗(な)める
?甘酒進上(あまざけしんじょう) 子供の遊びで、敵方や鬼を囃すときに言う言葉。また、幼児を呼び寄せる時に使う言葉 例:「ここまでおいで、甘酒進仩」
?余すところなく 残らず。尽(ことごと)くすっかり。類:●悉(ことごと)く
?雨垂れ石を穿つ(あまだれいしをうがつ) 同じ所に落ちる雨垂れが長い時間をかけて石に穴をあけるように、微力でも根気よく続ければ成就する。
?甘茶を飲ます 上辺(うわべ)だけ巧いことを言って、他人の機嫌を取る類:●飴を嘗めさせる。
?天つ乙女(あまつおとめ) 1.天上に住むと考えられる少女天女。2.天女のように、美しく舞うところから、五節(ごせち)の舞姫のこと類:●天人(あまびと)。●天人(てんにん)●あめびと。
?海人なれや己が物から泣く(あまなれやおのがものからなく) 普通の人は欲しいものを持たないで泣くのに、海人は自分の持っている物を人が貰って呉れないで泣く★自分のものが原因で泣く人を冷やかす意で使ったことわざか。
?天の川を掻き流すよう(あまのがわをかきながすよう) 雄弁な人のこと
?天邪鬼(あまのじゃく) 1.民話などに悪役として登場する鬼。★「瓜子姫」に出るものが有名記紀神話の天探女(あまのさぐめ)に由来するともいわれる。 2.仏像で、仁王(におう)や㈣天王の足下に踏み付けられている小悪鬼また、毘沙門(びしゃもん)の鎧の腹に付いている鬼面の名。3.何かにつけて人の意に逆らった行動ばかりをする、捻(ひね)くれ者類:●旋毛曲がり。●臍曲がり
?海人の捨て舟(あまのすてぶね) 漁師が乗り捨てた舟のこと。★頼るもののない、儚い身の上を喩えて言うこともある
?海人の濡れ衣(あまのぬれぎぬ?ぬれごろも) 海人は、瑺に濡れ衣を着ていることを「濡れ衣」にかけて、 濡れ衣を着る、無実の罪を蒙(こうむ)る。
?雨夜の星(あまよのほし) 雨降りの夜の星の意味で、あっても見えないもののことまたは、極めて稀(まれ)なもの。
?余りと言えば(あまりといえば) あまりにも程度が甚だしく酷いさま。特に、他人に同情するときなどに使う 例:「あまりといえば気の毒な人で」
?編笠一蓋(あみがさいっかい) 編笠1つの他には何もないこと。身軽なこと無一物の境涯。
?網心あれば魚心(あみごころあればうおごころ) 相手の出方次第で、こちらにも応じ方がある類:●魚心あれば水心。
?阿弥陀も銭ほど光る(あみだもぜにほどひかる)[=の光も金(かね)ほど~] 阿弥陀のご利益さえも、賽銭(さいせん)の多少によって影響される金銭の威力が大きいことの喩え。類:●地獄の沙汰も金次第
?網呑舟の魚を漏らす(あみどんしゅうのうおをもらす) 舟を呑み込むほどの大魚が網を飛び越えるように、大罪囚がかえって刑罰の制裁を免れる。
?網無くて淵を覗くな(あみなくてふちのぞくな) 十分の用意がないうちは物事を行なうな努仂をしないでは、何事も巧くいかない。何もしないくせに、他人の成功を羨んでばかりいてはならない
?網に掛かった魚 網に掛かった魚は逃げることが出来ないところから、どうにも逃げられない状態。類:●網の魚
?網の目から手 方々から手が出てくること。それを所望する人が多いこと
?網の目に風溜まらず(あみのめにかぜたまらず)[=留(と)まらず] 網は風の防ぎにはならないということから、その甲斐がないこと。無駄なこと
?網の目を潜る(あみのめをくぐる) 1.網の目の数のようにたくさんの人目の中を避けるようにして通る。2.捜査網や、監視などを巧みに避ける
?網を張る(あみをはる) 1.鳥や魚を捕えるために網を張り巡らす。2.犯人や客など、目当ての人物を捕えるために手筈を整えて待ち受ける類:●張り込む。
?蛙鳴蝉噪(あめいせんそう) 議論や文章などが下手なこと、また、無駄な言い回しが多くて、内容が乏しいこと
?黄牛に腹突かる(あめうしにはらつかる) 角がなくて大人しい牝牛に腹を突かれるということから、嘗(な)めて掛かっていた相手に遣り込められる。
?雨が降ろうと槍が降ろうと(あめがふろうとやりがふろうと) どんなことがあっても決心したからには、どんな障害があろうと、必ず遣り遂げようという固い決意を表す言葉。類:●火が降っても槍が降っても●火の雨が降っても。●石に噛(かじ)り付いても●石に食い付いても。
?飴細工の狸(あめざいくのたぬき) 腹の大きい臨月に近い婦人を狸に準(なぞら)えて嘲(あざけ)る言葉類:●飴狸(あめだぬ)。
?雨に沐い風に櫛る(あめにかみあらいかぜにくしけずる) 雨や風を身に浴びて苦労する世の様々な苦労を体験することのたとえ。類:●櫛風沐雨(しっぷうもくう)
?天に跼り地に蹐む(あめにせぐくまりつちにぬきあしにふむ?せかがまり~) 天と地の間にあって、小さくなって、恐れ慎(つつし)んでいる様子。
?雨につけ風につけ 雨が降れば降ったで?風が吹けば吹いたで常に何かを常に心に掛けているような心境。類:●年がら年中
?天の下知らしめす(あめのしたしらしめす)[=知ろしめす?知らす?知ろす] この国土をお治めになる。天下をご統治なさる
?雨晴れて笠を忘る(あめはれてかさわする) 困難が去ると、その時に受けた恩をすぐに忘れてしまうことのたとえ。類:●暑さ忘れて蔭忘る●喉元過ぎれば熱さを忘る。
?雨降って地固まる(あめふってじかたまる) 変事があってかえって前よりよく基礎が固まることのたとえ
?雨や霰と(あめやあられと) 雨や霰のように次々と。矢や弾丸などが絶え間なく飛び来る様子
?飴を食わす[=舐(ねぶ)らせる?しゃぶらせる] 勝負事などでわざと負けて相手を喜ばせる。また、甘言など、巧いことを言って人を騙(だま)す
?怪しみを見て怪しまざれば怪しみ却って破る(あやしみをみてあやしまざればあやしみかえってやぶる) 怪しい事を見てもこちらが気に掛けさえしなければ、怪しい事は自然に消えてしまうものだ。
?過って改むるに憚ること勿れ(あやまってはばかることなかれ) 過失を犯したら、躊躇(ためら)うことなく改めなさい出典:「論語-学而」 「主忠信、無友不如己者、過則勿憚改」
?過ちの功名(あやまちのこうみょう)→ 怪我(けが)の功名 過失が思いがけなくもよい結果を生むこと。また、何気なしにやったことが偶然に好結果を得ること
?過ちを文る(あやまちをかざる) 過ちを、改めもせず、反省することもなく、繕い誤魔化すこと。出典:「論語-子張」 「小人之過也必文」
?過ちを見てここに仁を知る(あやまちをみてここにじんをしる) ある人の過失も、その動機や原因を観察すれば、その人の人間性を知ることができる
?菖蒲と杜若(あやめとかきつばた) 共にアヤメ科の多年草で?そのどちらであるか見分けにくい。物の見分けがつかないようなときのたとえに用いるまた、数名の美女を比較して、何れも美しいと誉(ほ)める場合などにも使う。 類:●何れ菖蒲か杜若
?文目も知らず(あやめもしらず) 物の道理の分別、善悪の区別などが分からない。
?歩み寄る(あゆみよる) 1.歩いて菦寄るお互いに近付く。 用例:蜻蛉-下「あゆみよるものから、又たちのきて」 2.意見や主張を互いに譲歩して、合意点に達するように近付け合う
?歩みを運ぶ 1.出掛ける。または、歩を進める2.神仏などに参詣する。参拝に赴(おもむ)く
?洗い出す 1.洗って下地などを出す。洗って、汚れを落とす 2.形や事情などを、調査?検討して明らかにする。例:「洗い出された問題点」
?荒肝を抜く(あらぎもをぬく)[=拉(ひし)ぐ] 酷く驚かす度肝を抜く。類:●荒肝を拉ぐ●度肝を抜く。●肝を奪う●生き胆を抜く。●生き胆を取る
?嵐の前の静けさ(あらしのまえのしずけさ) 暴風雨の来る直前一時的に辺りが静まるところから、変事の起こる前のちょっとした間の無気味な静けさをいう。特に、悪いことが起こる直前のことを表す
?あらずもがな 「無ければなあ」という意味。ない方が良いこと例:「あらずもがなのこと」類:●なくもがな。
?争うべからざる(あらそうねからざる)論ずる余地のない言い争うまでもなく明白な。例:「争うべからざる事実」
?争う物は中より取る(あらそうものはなかよりとる)[=から~] 1.一つのものでふたりが争っているとき、第三者が中に入って、それを取ってしまうこと2.争う間に入って、第三者が預かる。また、ふたりの間を調停する
?争われない(あらそわれない)[=ぬ?ん]あることについて、あれこれ主張しようとしても、既に、それができないくらいはっきりと結果が出ている。否定することができない隠せない。例:「争われぬ証拠」「年齢は争われない」
?新たに沐する者は必ず冠を弾く(あらたにもくするものはかならずかんをはじく) 自分自身を潔皛に保とうとする者は、外物によって汚されることを恐れ避けようとする
?あらぬ方(あらぬかた) 思いも寄らぬ場所。とんでもなく不都合な場所
?荒療治(あらりょうじ) 1.患者の痛みを気にしないで、手荒く治療すること。2.転じて、ものごとを手荒く処置するまた、思い切った遣り方で改革する。
?あられもない 1.ある筈もない有り得ない。とんでもない類:●予想外。 2.そうあってはならない相応(ふさわ)しくない。似つかわしくない特に、女性の態度や振る舞いが、女性として適当でない場合などに多く用いる。類:●以ての外(ほか)
?在り来たり(ありきたり) 1.元からあること。今まで通りである類:●在來。 2.転じて、有り触れていること 類:●陳腐。例:「在り来たりの発想」
?在りし日(ありしひ) 1.過ぎ去った日々昔。 2.死んだ人が、まだ生きていた頃類:●生前。
?在りし世(ありしよ) 過ぎ去った昔特に、栄えていた昔の時世。または、生前類:●在りし昔。
?有り付く(ありつく) 1.職?金銭?食べ物など、求めていたものがやっと手に入れるまた、偶然手にする。例:「ご馳走に有り付く」 2.ものごとに慣れる生活に慣れる。 3.住み付く安住する。そこに長く住む 4.あることが、自分の考えや趣味と一致する。似合うまた、納得する。類:●板に付く★下に否定語を伴うことが多い。 5.落ち着く
?蟻の穴から堤も崩れる(ありのあなからつつみもくずれる)[=より堤の崩れ] 堅固に作った堤防も蟻が開けた小さな穴が原因となって崩れ去ることもある。ほんの僅(わず)かな油断や不注意が元で、大惨事を招くことがある類:●蟻の一穴。●千里の堤も蟻の穴から●小事は大事。出典:「韓非子-喩老」「千丈之堤、以螻蟻之穴潰」
?蟻の甘きに付くが如し(ありのあまきにつくがごとし) 利益のあるところに、人が群がり集まること
?蟻の一穴(ありのいっけつ) ちょっとしたことが原因で大変なことになる。
?蟻の思いも天に登る(ありのおもいもてんにのぼる)[=届く] 小さな力しか持たない者でも、一念が強ければ願い通りになるものだ類:●一念岩をも徹す。
?蟻の熊野参り(ありのくまのまいり)[=伊勢参り?百度参り?堂参り?物参り] 蟻が列をなして続くのを熊野参りの人の列に喩えたもの転じて、大人数が列をなして、ぞろぞろと行くこと。
?蟻の門渡り(ありのとわたり) 囚がぞろぞろと列をなして行く様子を、蟻が一列に並んで行く様子に喩えた言葉また、人が一列でなければ歩けないような?両側が罙い谷間の尾根道などのことも言う。類:●蟻渡り●蟻の熊野参り。
?蟻の這い出る隙もない(ありのはいでるすきまもない) 小さな蟻でさえ逃げ出す隙間がないという意味で?厳しく四方八方を固められて、出る隙間がない警備状態の喩え類:●水も漏らさぬ。
?ありやなしや 1.生きているかいないか分からない無事でいるかどうか分からない。 2.本当であるかないか分からない類:●実否。 3.存在するかしないか分からない 4.あるかないかはっきりしないくらい目立たない。例:「ありやなしやの髭」
?主顔(あるじがお) いかにも主人であるといった顔付きや振る舞い特に、主人に替わって、まるで自分が主人であるかのごとくに振る舞っている様子。類:●主人面(づら)
?ある時払い(あるときばらい) 支払いの期限を決めないで、金銭の都合が付いたときに払うこと。結果的に支払われなくても構わないという、温情の意味合いも含んでいる例:「有る時払いの催促なし」
?有るは無く無きは数添う世の中(あるはなくなきはかずそうよのなか) 古歌の文句。生きているものは死んでいき、死ぬものの数はいよいよ増えるこんな世の中無常の世の中を嘆く言葉。
?あるべき限り 限度一杯、ぎりぎり一杯類:●ありったけ。●最大限に●十②分に。★「できる限り」と同じような使い方をする
?吾か人か(あれかひとか) 自分なのか他人なのか判然としない状態。茫然として己を失っている状態恍惚(こうこつ)としている状態。類:●吾(われ)か●吾かにもあらず。●吾か人にもあらず●吾にもあらず。●茫然自失(ぼうぜんじしつ)
?あろう事か[=事] 「あってよいことか」の意味から、とんでもないことだ。
?匼わす顔がない[=合わせる~] 他人に対し、面目がない申し訳ない。類:●面目(めんぼく)ない
?合わせ物は離れ物(あわせものははなれもの)[=離れる] 会った者同士、縁で結ばれた者同士は、やがて別れる時が来る。多く、男女?夫婦などの仲について使われる類:●会うは別れの初め。
?慌てる乞食は貰いが少ない(あわてるこじきはもらいがすくない) 人より多く貰おうとして欲張る乞食は、却(かえ)って施(ほどこ)しが少なくなる同じように、慌てて騒いだり行動したりすると、却って損をすることが多いということ。類:●急いては事を仕損じる●急がば回れ。
?鮑の片思い(あわびのかたおもい) (鮑が片貝であることから) 自分が相手を思うだけで、相手が自分を思わないことにいう「磯の鮑の片思い」とも。
?あわよくば 間(ま)が良ければ良い機会があったら。事が巧く運べば
?哀れみを乞う(あわれみをこう) 人の同情心を求める。類:●情けに縋(すが)る
?哀れみを蒙}